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設計施工指針の概要

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1.設計施工指針とは

平成25年9月30日に公布された告示「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」のことです。

2.設計・施工指針 [本則]の概要(部位別仕様表を用いた簡易計算法)

設計・施工指針[本則]の概要

設計・施工指針の本則には、外皮性能に関する基準と一次エネルギー消費量に関する基準、及び維持保全に関する基準が規定されています。

外皮性能に関する基準

外皮性能に関する基準は、建築主の判断基準で定められている「UA外皮平均熱貫流率」及び「ηA冷房期の平均日射熱取得率」の計算において、設計・施工指針の別表第1~7に掲げる仕様の熱貫流率、日射熱取得率を用いて算出することができます。

また、本簡易計算法で求めた外皮性能(q、mC、mH)を用いて、Webプログラム等により一次エネルギー消費量計算を行うことができます。

計算手順は以下に示すように、概ね建築主の判断基準における内容と同じですが、Step3の「各部位の熱的性能値」については簡易的な方法を用いることができます。

Step1 熱的境界を確認する。
Step2

熱的境界の各部位の面積を方位別に求める。

  • 共同住宅にあっては、界壁、界床の面積も求める。
  • 窓は面積算出のほか、1窓ごとにサイズと庇等の寸法を確認する。
  • RC造、S造にあっては、構造熱橋部の長さを求める。
  • 地盤面に熱的境界がある部分(基礎断熱など)は、基礎周長を求める。
Step3

各部位の熱的性能値を求める。
→別表第1~第7 掲げる仕様の熱貫流率及び日射熱取得率を用いてもよい。

  • UA、q計算のために、各部位の熱貫流率を求める。
  • ηA、mC、mH計算のために、各窓の日射熱取得率、及び取得日射量補正係数を求める。
Step4

計算に用いる係数を求める。

  • UA、q計算のために、各部位ごとに温度差係数を求める。
  • ηA、mC、mH計算のために、各部位毎に方位係数を求める。
Step5

Step2~4 で求めた値を計算式に代入して各外皮性能を求める。

  • UA、qを求めるための計算式
  • ηA、mC、mHをもとめるための計算式

3.設計・施工指針 [附則] の概要

外皮性能及び一次エネルギー消費量に関する基準は、当分の間、設計・施工指針の附則の規定によることができます。

外皮基準は、H25年基準の設計施工指針では、開口部面積の大小が外皮性能に与える影響が大きいことから、部位毎の基準に加えて外皮面積に占める開口部面積の比率を適用条件として定めています。

また、H11年基準では、部位基準に満たない箇所が生じた場合の補填として、他の部位で断熱強化する規定、いわゆるトレードオフ規定が定められていましたが、H25年基準の設計・施工指針[附則]では設けていません。

一次エネルギー消費量の基準は、外皮性能を基準値以上とし、設置する設備の仕様を告示で示す設備仕様(標準仕様)以上とすることが前提であり、H25年基準の外皮基準(UA及びηA)に適合し、標準仕様以上の設備を設置する場合であっても、一次エネルギー消費量基準に適合できない場合もあるため、設計・施工指針[附則]における一次エネルギー消費量基準では、床面積に対する外皮面積の比率を適用条件として定めたうえで、設備ごとに示された仕様に適合することを求めています。

建築主の判断基準では、設備ごとの省エネ措置の組み合わせによって一次エネルギー消費量の基準に適合することが認められていますが、設計・施工指針[附則]では、外皮基準と同様に、設備間で一次エネルギー消費量をトレード(省エネ措置の組み合わせによる適合)については認められていません。

なお、設計・施工指針[附則]は、低炭素認定基準には使用できません。

【外壁、窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準】

下記のいずれの基準にも適合することが必要です。

  • 開口部比率(外皮等面積合計に対する開口部面積合計の比率)の基準
  • 「部位の熱貫流率基準」、若しくは「断熱材の熱抵抗基準」
  • 開口部比率に応じて定められた「開口部の熱貫流率の基準」、及び「窓の日射遮蔽仕様の基準」
    ただし、以下の場合を除く。
    • 鉄筋コンクリート造等(組積造などを含む)において、過半の床が外気、又は外気に通じる床裏に接している場合
【一次エネルギー消費量に関する基準】

下記のいずれの基準にも適合することが必要です。

  • 外皮面積比率(床面積合計に対する外皮等面積合計の比率)の基準
  • 暖房、冷房、全般換気、照明及び給湯の設備に関する基準
    (太陽光発電、コジェネレーション設備を評価したい場合は、設計・施工指針[附則]は使用できない。)

本基準に適合する場合は、「建築主の判断基準」の外皮性能の基準である「外皮平均熱貫流率」 及び「冷房期の平均日射熱取得率」の基準と、一次エネルギー消費量の基準に適合しているも のと判断できます。

ただし、共同住宅における共用部については、設計一次エネルギー消費量が 基準一次エネルギー消費量を上回らないことを確認することが必要です。

設計・施工指針(附則)適否確認のための手順(フロー)は次のとおりです。